’99在外被爆者を囲む夕ベ(広島)

(案内文)

                  主催  韓国の原爆被害者を救援する市民の会
                       被爆者援護法研究会

  広島、長崎で原爆にあった被爆者がいるのは、日本だけではありません。大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国には、日本の植民地支配によって渡日を余儀なくされた、あるいは強制連行によって軍需工場や日本軍部隊で働かされた被爆者が、今なお大勢います。さらには中華人民共和国、アメリカ合衆国、ブラジルなどにも被爆者は暮らしています。こうした在外被爆者は、長い間、同じ被爆者でありながら無権利状態におかれてきました。たとえば日本にやってきて、苦労の末「被爆者健康手帳」を取得しても、帰国すれば手帳はただの紙切れになってしまいます。
 日本を離れても被爆者である事実は変わりません。そして被爆者援護法は、被爆者を援護するための法律のはずです。「援護法」のなかには、国籍条項や居住要件を限定する規定はいっさいないのに国は、1974年の厚生省通達で、一方的に「(在外被爆者には原爆二法の)適用がないものと解され、手当も失権の取扱いとなる」と決めてしまったのです。そこで大阪では郭貴勲さんが、長崎では李康寧さんが、渡日治療中に受けていた「被爆者健康管理手当」が出国すると打ち切られたのはおかしいとして、この問題を提訴しました。法律の規定のないままに、在外被爆者を無権利状態に置いてきた不条理を糾そうというのです。
 この問題は、アメリカやブラジルそして国外に出国する日本在住の被爆者にも共通するいわば被爆者の基本的権利に関わる問題です。
 今年8月には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で原爆展が実施され、訪朝団と在朝被爆者との交流も行なわれました。
 10月22日には、在外被爆者の代表が日本被団協の協力を得て、「被爆者援護法の海外適用」を求めて、日本政府と交渉します.
 そこで、広島では昨年のように米国、ブラジル、韓国の被爆者協会の代表者を迎えて、「集い」を開き、在外被爆者の問題を考えることを通して、日本国の戦争責任や、核のない平和な社会のありようについて話し合っていきたいと思います。
 多くのみなさまのご参加を心からお順い申し上げます。

                           記

 日時  10月24日(日) 午後5時30分〜8時
 
 場所  広島市西区民文化センター 大会議室A
 
 参加費 500円


「囲む夕ベ」の内容

1 開会のことば
2 挨拶

3 在外被爆者の求めているもの
    倉本覚司さん(米国原爆被害者協会名誉会長)
    森田 隆さん(ブラジル原爆被害者協会理事長)

4 北朝鮮の原爆展と在朝被爆者の実態
     李実根さん(朝鮮人被爆者協議会会長)

5 李康寧さんの訴え

6 「手当」裁判の経過報告
     足立修一弁護士

7 法律上の諸問題
     田村和之さん(広島大学教授・被爆者援護法研究会)

8 質疑応答・意見交換
9 閉会のことば

共催 
広島県原爆被書者団体協議会(伊藤サカエ理事長)
広島県原爆被害者団体協議会(金子一生理事長)
原爆被害者相談員の会・在韓被爆者渡日治療広島委員会
三菱広島・元徴用工被爆者裁判を支援する会
広島県朝鮮人被爆者協議会・広島県被爆二世団体連絡協議会

強制連行された中国人被爆者との交流をすすめる会
在日本大韓民国民団広島県地方本部原爆被害者対策特別委員会

連絡先:〒736−0081 広島市安芸区船越2-35-4 
      TEL&FAX082-822-0766   豊永恵三郎


広島市・西区民文化センター
場所:広島市西区横川新町6−1 TEL:082−234−1960
交通機関等:JR横川駅から徒歩2分、
        横川電停・横川1丁目電停から徒歩約2分
        横川新町バス停・横川1丁目バス停から徒歩約2分


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