「毎日新聞1997年3月8日朝刊」より・・・

「日本在住の被爆者と違いはない」


健康管理手当 再審査請求 沈さん意見陳述

 被爆者援護法に基づく健康管理手当を、韓国への帰国を理由に打ち切られた のは不当として、再審査請求している韓国・釜山市の被爆者、沈戴烈さん(70 )と代理人らが7日、県庁で厚生省の係官に対して意見陳述。「日本在住の被爆 者と違いはない」と訴えた。同省保健医療局の北波孝・企画法令係長は「さまざ まな論点が出た。検討の上、裁決書で答えたい」と話した。

 代理人の中丸正三弁護士によると、@運転免許証や身体障害者手帳など各種 手帳は出国しても有効。被爆者手帳だけが失効するのはおかしい。A各種年金は 外国でも受けられる。援護法の手当を受けられないのは矛盾。B同法は国家補償 的性格を持ち被爆者に平等に適用されるべき。C手当の受給開始は行政庁の処分 行為であり、「打ち切りは処分でなく、審査請求になじまない」として県が請求 を却下したのは不当━などと訴えたという。



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