地裁判決のお知らせ、
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  在外被爆者・三菱元徴用工・手帳裁判

被爆者の願いを踏みにじる9.26不当判決を弾劾する! 

    抗 議 声 明

9月26日、広島地方裁判所は、在韓被爆者の「被爆者はどこにいても被爆者だ」という訴えを踏みにじる不当な判決をくだした。原告の三菱元徴用工・李相Yさんは、日本に来ることはできないが被爆の事実を認められた人に対して発行される「確認証」を所持している被爆者である。体調の不良で長らく日本に来ることができなかったため「韓国からでも被爆者健康手帳の申請ができるようにしてほしい」と強く訴えていた。李相Yさんは、昨年9月、家族の献身的な介護で不自由な体にむち打って来日し、長崎で被爆者健康手帳を取得することができたが、まさに「命を削る」手帳の取得であった。
今回、命を削って被爆者健康手帳を取得したことを逆手にとって「既に手帳を取得しているので訴えの利益がない」として、原告の訴えを却下した。長年放置されてきた在外被爆者の思いを踏みにじり、被爆者を放置してきたことへの反省と弱者への配慮が全く欠落している判決であるといえる。
 また、今回の判決は「被爆者健康手帳の交付申請は、日本に来なくては申請できない」という日本政府の主張を全面的に認め、「手帳の交付申請却下処分は違法ではない」として賠償の訴えを棄却した。郭貴勲裁判で切り開いた「被爆者はどこにいても被爆者である」という地平を覆し、日本政府にすりよった反動的な判決というしかない。原告の家族は、「父は三菱による強制連行被害者だ、その父が被爆者健康手帳の取得のために病身をおして日本にこなければならなかった。二度の強制連行だ!」と強い怒りを訴えている。
 日本に来ることができないため健康管理手当の申請が却下されたもう一人の原告朱昌輸さんの訴えもしりぞけられた。判決はこのような扱いを是正しなかった厚生労働大臣の行為は違法であると断じたにもかかわらず、国らには損害賠償の責任を認めなかった不当なものである。
今回の判決は、援護をもっとも強く望んでいる、(日本に来たくとも)高齢と病気のために来日できない被爆者を切り捨てる判決である。私たちは、この判決に強く抗議するとともに、在外被爆者に一日も早い援護が実現するよう粘り強く闘っていくことを全国の心ある人たちに呼びかけて、今回の不当判決への抗議声明とする。
三菱広島・元徴用工被爆者の裁判を支援する会
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内閣総理大臣 安倍晋三様
厚生労働大臣 柳沢伯夫様
法務大臣   長勢甚遠様
広島県知事  藤田雄山様
広島市長   秋葉忠利様

9.26不当判決抗議!
《在外被爆者に一日も早い援護の実現を求める要請書》

1.国は一日も早く、すべての被爆者の援護と救済を実現せよ!

1.国は在外被爆者の海外からの被爆者健康手帳の申請を直ちに認めよ!

1.国はこれまで在外被爆者を援護から違法に排除・放置してきたことに対する謝罪と賠償を行え!

私からの一言



9月    日  要請者名
住所(または所属団体)
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要請先FAX・住所

●内閣総理大臣  安倍晋三様
(郵 送)〒 100-0014 東京都千代田区永田区永田町2−3−1
(FAX)03−3581−3883

●厚生労働大臣 柳沢伯夫様
(郵 送)〒 100--8916 東京都千代田区霞が関1−2−2中央合同庁舎第五号館
(FAX)03−3595−2392(大臣官房・総務課)
(FAX)03−3595−3090(健康局・総務課 )

厚生労働省ホームページの「ご意見・ご感想」サイト
https://www-secure.mhlw.go.jp/getmail/getmail.html

●法務大臣  長勢甚遠様
(郵 送)〒 100--8916 東京都千代田区霞が関1−2−2中央合同庁舎第六号館
(FAX)03−3592−7393

法務省への「ご意見・ご感想」のメールアドレス
webmaster@moj.go.jp

●広島県知事  藤田雄山様
(郵 送)〒 730-8511 広島県広島市中区基町10−52
(FAX)秘書室宛 082−228−8684

●広島市長   秋葉忠利様
(郵 送)〒 730-8586 広島県広島市中区国泰寺町1−6−34
(FAX)秘書室宛 082−246−4734

問い合わせ先
三菱裁判を支援する会
山田忠史  090−1337−6174

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faxをお送りいただいた方または団体はつぎのところに
ご連絡いただければ有難く存じます。
info@no-more-hiroshima.com

参考ホームページ:

三菱広島・元徴用工被爆者裁判HP
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/nkhp/index.htm

在外被爆者にも被爆者援護法の適用を!
http://www.no-more-hiroshima.com/zaigai/index.htm


 三菱元徴用工・手帳裁判  判決!  

  日時 : 9月26日(火) 13:10
  場所: 広島地裁 304号法廷

   原告李相Yさんの長男李蓬熙さんと元徴用工李根睦さんが来日されます。


 2005年6月に提訴した三菱元徴用工手帳裁判は、9月26日ついに判決をむかえる。
 在外被爆者をめぐる状況は、ここ数年で大きく前進してきた。
 被爆者手帳を持っている在外被爆者が、日本に来日しなくてもその国にある日本の大使館に申請すれば、手当の手続きができるようになった。(2005年の11月30日)
 また今年6月、長崎の李康寧裁判をめぐる最高裁判決でも、「いったん日本の国外にでたら手当は打ちきられる」とされてきた402号通達の違法性が認められた。
 それは、在外被爆者が文字通り命を削りながら裁判に訴え、裁判所を突き動かし、日本政府の政策を変えさせてきた結果である。被爆60年以上経ってようやく、外国にいながら手当を受給できるようになったのだ。だが、手当を受け取るはずの原告の三菱元徴用工の朱昌輪さんは、すでにこの世にいない。        
 手当については、国外からの申請が認められるようになったが、手帳の取得については、いまだ国外からの申請は認められていない。三菱手帳裁判は、まさにその点を初めて問う裁判なのである。
 原告の三菱元徴用工の李相Yさんは、被爆確認証が発行され、広島で被爆した事実は明確であるにもかかわらず、韓国からの手帳申請であるために却下された。2002年に脳内出血で倒れ、話すことも自力で歩くこともできなくなったため、来日することもできなかった。のちに医者の許可が出て、息子さんに連れられて来日し、手帳を取得することはできた。車椅子とおんぶによる、韓国から日本への大変な移動であったという。このような命の危険をおかさなければ、在外被爆者が援護されないとは、なんという皮肉なことであろうか。

 この裁判の論点は、2点である。
 (1)故朱昌輪 さんについては、日本政府の違法な措置(402号通達)によって、本来受け取ることのできた手当が受け取ることができなかったことに対する慰謝料(日本政府と広島市)が認められるかどうか。
 (2)李相Yさんについては、海外からの手帳申請が却下された措置が取り消されるとともに、慰謝料(日本政府と広島県)が認められるかどうか。
 特に、海外からの手帳申請が認められるかどうかが重要な争点であり、認められれば、在外被爆者の救済に大きく道を開くことになる。

 判決当日は、原告李相Yさんの長男李蓬熙さんと元徴用工李根睦さんが来日される。「在外被爆者にも援護法の適用を!」実現するためにも、多くの支援者で判決を見守りたいと思います。
 ご支援よろしくお願いします。

2006年9月26日(火)12:00すぎ 傍聴券抽選
         12:50 裁判所正門より原告・弁護団入廷
         13:10 判決言い渡し
         14:00 報告集会
         18:00 李蓬熙さん、李根睦さんを囲む交流会
               場所:ちゃんこ雷電(らいでん)八丁堀店 
                (元ちゃんこ江戸沢)
              *参加できる方は、事前に山田までご連絡下さい。
2006年9月27日(水)12:20 李蓬熙さんと李根睦さん 広島空港出発・帰国

   三菱広島・元徴用工被爆者の裁判を支援する会
   http://ha.seikyou.ne.jp/home/nkhp/   
   Emailー nthr@ms1.megaegg.ne.jp 
   連絡先:090−1337−6174(山田)